難しい矯正治療?
矯正歯科治療は、歯科治療のなかでもはっきり言って難しい分野のひとつだと思います。
学部を卒業して30年以上矯正歯科臨床に携わってきましたが、いまだに背筋が伸びる症例に遭遇します。
しかしながらおかげさまで、矯正歯科外来症例で大学病院へ依頼した症例は1例もありません。
逆に、私ども入江クリニックでは基幹病院、中核病院からご紹介頂く事があります。また、医師、歯科医師をはじめ医療関係の方々とそのご家族の方に受診していただいていることを非常に名誉なことと思っています。
お越しいただいている患者様おひとりおひとりに、一般の方はもちろん医療関係の方にもご納得いただける説明をするように心がけています。
ご相談だけでも、お気軽にご連絡下さいませ。
投稿日:2016年11月30日 (Comment : 0)カテゴリ-未分類
矯正無料相談ーX線セファロ分析を含む
このブログをご覧の方に、矯正無料相談のご案内です(紹介状もしくはかかりつけ歯科の診察券をお持ちの方)。
皆様に正しい矯正歯科治療の情報を提供する為に、精密検査(X線セファロ検査)まで即日行いご説明いたします。院内でご説明する限りは、検査・診断料はいただきません。無料です。ただし、院外への資料・診療情報提供書をご希望の場合は規定の費用がかかります。岐阜クリニックのみの対応となります。
*本音はメールで相談にお答えするよりも、早く確実だからです。
無料期間は、このブログが掲載されている間です。ご希望の方は、お早めにご予約下さい。
紹介状もしくはかかりつけ歯科の診察券をお持ちでない方も、ご相談下さい。
電話のみ受付: 058-263-3660 ブログを見たとお知らせ下さい
投稿日:2016年11月27日 (Comment : 0)
カテゴリ-未分類,矯正歯科(歯科矯正学)
抜歯矯正・非抜歯矯正
ここでまた、矯正歯科治療における永久歯の抜歯に関する話題です。 キレイな歯ならびを手に入れる為に、永久歯の抜歯を行うことがあることがあり、これを「便宜抜歯」と言葉で歯学部教育ではなされています。 この抜歯の目的は、全ての歯をキレイに並べるだけの余地がない時に、実質的な害がより少なくその並ぶ余地を得る方法です。 以下に、私入江道文が歯チャンネルにて回答したものの抜粋(私入江が執筆した内容の引用)です。 矯正歯科臨床に携わる者にとって「抜歯」、「非抜歯」は古くからのテーマです。 歴史的に、不正咬合の分類で著名なDr.アングルが「非抜歯」論者とされ、またDr. ケースが「抜歯」論者であったように思います。Dr.ケースの教え子にDr.ツイードがいたような気がします。また、ケース先生達はかつてはアングル先生の教え子でもありました。 ある日本の矯正歯科の教授が、留学時代にケース先生に尋ねたことがあるそうです。 「ケース先生は抜歯しないと矯正治療はうまくいかないとおっしゃってますが、どのくらいの頻度で抜歯をするのですか?」 これに対する答は、 「7パーセントです。」 抜歯推奨派の先生が7%です。 一方で、非抜歯派のアングル先生、ご自身の奥方様の矯正治療を抜歯して行ったことは有名な話です。 このアングル先生、矯正歯科臨床を担当する歯科医師のみならず、歯科医師国家試験で「アングルの不正咬合分類」が出ないことはないくらいに世界で定着した矯正臨床の分類を作った先生としても、歯科業界で知らない人はいないでしょう。 ご参考までに情報として、どちらかというと「非抜歯派?」の当院で10年近く前にランダム100症例のブラケット治療が完了した方々の抜歯率は7%でした。ケース先生のいうところの、「抜歯派」の数字と偶然に一致しています(汗!+ 笑!) 「当院では・・・」と表現は掲示板上では不適切なのでしょうが、ご質問の趣旨を踏まえ、理解の一助としてあえて記述しました。 日本で「抜歯矯正」・「非抜歯矯正」という言葉が、何だか独り歩きしていないといいけどな!と思う卒後30年以上、矯正歯科畑を歩いてきた一歯科医師の独り言です。 「抜歯」、「非抜歯」の治療方針は、歯のサイズとそこの土台となる骨のスペースの不調和をどのように解決するかのオプションのひとつに過ぎないと言う事もできると思います。歯列模型で全く同じ歯列であっても、セファロ画像やCT画像により、歯根周囲の骨の状況により「抜歯」、「非抜歯」の方針が分かれることもしばしば経験するところです。 矯正歯科治療は、ある種外科手術に似ていると思います。 一度、治療を開始すると、少なくとも元には戻れません。抜歯をすればなおさらのことです。これを終わらせる為に、どの担当医も知識・経験の限りを尽くしていると思います。 外科的治療が決まり、手術を受ける方が、 「止血はバイポーラ(注:電気メスの一種)を使わないで下さい。」 「メスは、○○社の物を使用してください。」 「縫合は、オートスーチャー(注:自動縫合機)を使うんですか?」 的な、各論の話を持ち出しても執刀医、患者様双方の利益にはなり難い感じがします。 治療方針のひとつである、「抜歯」・「非抜歯」をどちらが正しいか、どちらが「アリ」か、掲示板上で答えることは難しいように思います。 >矯正歯科のみなさんからすると、非抜歯のクリニックはどのように考えられていますか? 大変恐縮ですが、上の記述よりご賢察下さいませ。 >また、八重歯が一本なくとも、本当に矯正できるのでしょうか。 先天的に犬歯のない方もいらっしゃいます。その方の治療も、矯正歯科医であれば、抜歯または非抜歯を含めた治療方針を示すことができると思います。 以上が、私の回答の抜粋です(私が記述したものを歯チャンネルより引用しました)。 抜歯・非抜歯は、患者様の症状と担当医のスキルの問題として議論してもなかなか統一見解は得にくいと思います。 ここで矯正歯科診療を行っている歯科医師の先生方にもぜひ、考えて頂きたいのですが、医学的理由で抜歯ができない場合です。 プログラフなどの免疫抑制剤を服用中(骨髄移植を含む臓器移植の既往歴など)のかた、先天性の心疾患をお持ちの方など可能な限り矯正歯科の便宜抜歯を避けたい方の場合、医学的に非抜歯矯正を可能な限り選択しなければなりません。 「非抜歯の矯正は、口元が出てしまうから無理です!」 とおっしゃる歯科の先生には、このような患者様に「矯正治療そのものが無理」と説明されているのか意見交換がしてみたいものです。 因みに、入江クリニックではこのような症状の方現在のところ全例、お受けしています。 相変わらず、理屈っぽくなってしまいました。わかり難い文書ご容赦くださいませ。
投稿日:2016年11月20日 (Comment : 0)カテゴリ-おとなの矯正(長期出張、ブライダル etc.),中学生の矯正,医療・介護関係者の方へ,大学生の矯正(就職活動に向けて),子どもの矯正(3歳~就学前),子どもの矯正(小学校中学年),子どもの矯正(小学校低学年),子どもの矯正(小学校高学年),矯正歯科(歯科矯正学),高校生の矯正
矯正歯科治療の料金ー安い?高い?
カテゴリ-おとなの矯正(長期出張、ブライダル etc.),ドクターのつぶやき,中学生の矯正,医療・介護関係者の方へ,咬合誘導,大学生の矯正(就職活動に向けて),子どもの矯正(3歳~就学前),子どもの矯正(小学校中学年),子どもの矯正(小学校低学年),子どもの矯正(小学校高学年),矯正歯科(歯科矯正学),高校生の矯正
矯正歯科治療とむし歯 その4
歯医者さんから、「矯正をするとむし歯になるから、やらないほうが良いと言われました。」 という話を、時々聞きます。こうおっしゃった歯医者さんはもちろん何等かの思いがあってのことでしょうから、言い合いはしたくありません。
私ども入江クリニックでは、可撤式装置を多用することもあるのでしょうが、感覚的にはむし歯になる方は非常に少ないように思います。ブラケットを装着した状態で、ご懐妊、ご出産された方々でむし歯になった方は記憶にありません。
妊娠中は、ブラケットがなくてもむし歯のリスクは高まるといわれていますが・・・、ブラケット装着のままでも問題となった経験がありません。
とはいうものの、矯正治療中の特に10代の方は、時々1ヶ月の間にむし歯が急速に拡がってしまうことを経験することがあります。
ある時期から、急に歯が全体的に白っぽくなる・・・、つまり脱灰(だっかい)歯のカルシウム貯金が「風前の灯」状態が見られるようになります。
ここで、エナメル質にさらなる刺激が加わると大げさな表現ですが、「爆発的に」むし歯が拡がることがあります。また悩ましいことですが、このような状態の方はなぜか同じ会話内容になります。
○「1日3回きちんと歯みがきは欠かしていないのですが」
○おうちの方が、「ちゃんと歯みがきするように言っているのですが・・・。」
どこか、他人事です。 いくら歯みがきをしても、むし歯になります!(決して、歯みがきを否定しているわけではありません) むし歯抵抗性を超える環境がお口の中で続くと、むし歯になります。 いくら歯みがきをしても、「歯のカルシウム貯金残高」が減る環境が反復・持続するとむし歯になる可能性が極めて高くなります。
- ○糖分の入ったペットボトル飲料を、ちびちび飲み していませんか
- ○500ml紙パック入りコーヒー牛乳をストローを使って飲んでしませんか(一緒にパンをを食べるとむし歯のリスクMaxです)
- ○疲れて帰宅し、寝落ちすることがありませんか
- ○酢の物・マリネ・南蛮漬けなど、すっぱいものを良く食べませんか
- ○部活等をがんばって、スポーツドリンクを飲みながら日々練習していませんか
*具体的に、コーラ、キレートレモンなどはpHが低い(酸性度が高い)という意味では、むし歯抵抗性を低下させるものといえます。私も好きですが・・・。
これら(pH5.5以下の環境が長い)に心当たりのある方は、むし歯になるリスクが非常に高いと思ってください。中学生・高校生の時期にこの習慣が少しでも続くと「あっ!」というまに、むし歯が進行することがあります。
そして「歯医者」さんに行くと、「何でこんなになるまで放置しておいたのだ!」と強い口調で患者様は言われる訳でして・・・、結果矯正の先生がわからずに放置していた?と思われてしまうケースも残念ながらあります。
徴候が見られる時に、必ず私どもクリニック側で「もう少しお手入れにお気遣いくださいませ」とお伝えして、歯ブラシの当て方の確認やエアフローという歯面清掃装置を使用してきれいな状態を認識して頂くようにしています。 このエアフローできれいにした際に、歯肉から結構出血(歯肉炎ー全く痛くはありません)することが多く、少し大変な状態であることをお伝えするようにしています。
それでも、なかなか改善が見られない方も残念ながら少数派ですがいらっしゃいます。このような意味では、生活習慣病の側面も否定できないと思います。
投稿日:2016年10月12日 (Comment : 0)カテゴリ-おとなの矯正(長期出張、ブライダル etc.),中学生の矯正,医療・介護関係者の方へ,大学生の矯正(就職活動に向けて),子どもの矯正(3歳~就学前),子どもの矯正(小学校中学年),子どもの矯正(小学校低学年),子どもの矯正(小学校高学年),矯正歯科(歯科矯正学),高校生の矯正
矯正歯科治療とむし歯 その3
「むし歯抵抗性」を確保する為には、
①フッ化物塗布
②フッ化物洗口
③フッ化物配合歯磨剤の継続的な使用
④酸性のデンタルリンス(マウスウオッシュ)の使用を極力控えるーカルシウム貯金がじわりと減っていきます
⑤お口の中を長時間酸性にしない(酸性飲料のだらだら飲みは1週間でむし歯が進行します)ーカルシウム貯金が減る一方です
きちんとブラッシングをしても、むし歯になる方はなります。むし歯になる確率を極限まで下げる意味でも、以上のことにお気遣い頂ければと思います。
投稿日:2016年10月6日 (Comment : 0)カテゴリ-未分類
矯正歯科治療とむし歯 その2
前項で、むし歯の成り立ちについてお話をしました。
もう少しお話を続けます。歯のカルシウム貯金のお話をしましたが、歯が生えた直後のカルシウム貯金は非常に少ない状態です。これが、唾液中のカルシウム等を取り込んで次第にカルシウム貯金残高が大きくなり、「むし歯に対する抵抗性」が増します。抵抗性が増すのであって、「むし歯にならない」訳ではないので念のため。
「むし歯に対する抵抗性」というキーワードではもうひとつ、フッ化ナトリウムなどのフッ化物の存在が重要です。
歯のエナメル質は、化学的には水溶性です。周囲の環境が良いとカルシウムを取り込み、環境が悪いとカルシウムを放出します。
前にお話した、「水酸基」が「フッ素イオン」と置き換わることにより、水溶性から不溶性に変化して、エナメル質結晶の安定度が増します。
むし歯を作らないためには、「むし歯抵抗性」を上げる方法を患者様と医療者側の二人三脚で実践することです。
次回は、「むし歯抵抗性」の向上を目指してお話したいと思います。
投稿日:2016年10月5日 (Comment : 0)カテゴリ-おとなの矯正(長期出張、ブライダル etc.),すべて,中学生の矯正,咬合誘導,大学生の矯正(就職活動に向けて),子どもの矯正(3歳~就学前),子どもの矯正(小学校中学年),子どもの矯正(小学校低学年),子どもの矯正(小学校高学年),矯正歯科(歯科矯正学),高校生の矯正
矯正歯科治療とむし歯
今日は、矯正歯科治療とむし歯についてお話したいと思います。
矯正歯科医は、歯科の中でも「矯正以外のことは何も知らない。」と言われる歯科の先生もいらっしゃるようですが、それはお互い様で、歯科の先生は矯正歯科のことを、ご自分の専門レベルではご存じなくて当然です。
また別の項でも触れたいと思いますが、私自身の経歴として、
○福井赤十字病院歯科口腔外科で歯科医師卒後研修指導医
として、歯科医師の先生方と接しています。また、
○大垣女子短期大学歯科衛生科で助教授
として教鞭をとっていました。ここでは、「歯科予防処置」、「保健指導」もチーフとして他の教員の先生方とともに担当していました。
カテゴリ-すべて,矯正歯科(歯科矯正学)
乳歯はいつ抜ける? -永久歯への生え変わり時期ー
乳歯はいつごろ抜けるのですか?・・・とよくご質問をいただきます。
1)歯科の先生に、抜歯を勧められたが、そもそも抜歯の必要があるのか?
2)乳歯はできれば自然に抜けるまで様子を見てはいけませんか?
3)子供の歯がぐらぐらしていますけど、大丈夫ですか?
「歯科矯正学」の教科書の中にはならびが悪くなる(不正咬合の)原因には、
①乳歯の早期喪失(乳歯が早く抜けてしまう)
②乳歯の晩期残存(乳歯が抜けるタイミングを逃して、居残っている)
この2つも挙げられています。 乳歯が抜けるタイミングは、実は後に控えている永久歯の完成度と関係しています。 また、個人差が大きいものなので、年齢で判断できない部分もあり悩ましいところです。
入江クリニックでは、
「乳歯の早期喪失」 → 後続永久歯が生えるスペースを確保する(方法によっては 保険適用)
「乳歯の晩期残存」 → 後続永久歯が良い位置に生えるように乳歯の抜歯を含めて検討する(保険適用)
これらの判断を行います。X 線写真の撮影が必要となることもあるでしょう。
何等かの処置が必要であれば、患者様の希望に沿って歯科主治医の先生に診療情報提供を行うか、処置を行います。
この部分は健康保険適用となる部分でもあり、自然に良い歯並びになる可能性も増えるので、小学校入る前に一度受診されることをお勧めします。
私たちの理想は、固定式矯正装置を使用しないで、良い歯ならびを手に入れることです。 お気軽にご相談ください。
岐阜市金宝町2-4 岐阜・名古屋のはならび・小児歯科 こども歯科 矯正歯科入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文
日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医
岐阜・愛知(名古屋)の歯科矯正・睡眠時無呼吸症マウスピース
投稿日:2016年10月1日 (Comment : 0)カテゴリ-咬合誘導
歯のホワイトニングと亜鉛不足?
今日は、日本抗加齢医学会専門医・入江道文として、亜鉛不足をテーマにしてみましょう。
ヒトの体内には、30種類以上の微量元素と呼ばれるミネラルが存在しています。
これらの中で、鉄の次に多く存在する元素です。鉄は、貯蔵鉄という形で(血液検査:フェリチン)肝臓等を中心に貯蔵されますが、亜鉛は貯蔵する器官がないため毎日必要量を摂取しないと欠乏症となる可能性があります。
体内での亜鉛の機能として、
1)欠乏症による味覚障害の改善
2)傷の治癒促進
3)活性酸素消去
4)有害金属の排出
など、体に良い仕事をしてくれます。
ここで、歯のホワイトニングに関心のある方々には、「フィチン酸」や「ポリリン酸」配合の歯磨き剤を選択の基準のひとつとなるでしょう。
しかしながら、これらフィチン酸」や「ポリリン酸」は亜鉛の吸収を阻害する作用があることをご存知でしょうか?
もっとも、すべて口の外に出せば関係ないのかもしれませんが・・・。
亜鉛を摂取しすぎると、今度は銅の欠乏症状が起きる可能性が出てきます。ひとつ関与すると、いろんなところに影響が出る!
入江クリニックでは、医療サプリメントの相談もお受けしています。お気軽にお声掛けください。
歯ならび・顎関節症・歯科矯正・睡眠時無呼吸症マウスピース(スリープスプリント)ご相談下さい。
日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医
投稿日:2016年9月3日 (Comment : 0)カテゴリ-未分類