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矯正歯科治療とむし歯 その2

前項で、むし歯の成り立ちについてお話をしました。

もう少しお話を続けます。歯のカルシウム貯金のお話をしましたが、歯が生えた直後のカルシウム貯金は非常に少ない状態です。これが、唾液中のカルシウム等を取り込んで次第にカルシウム貯金残高が大きくなり、「むし歯に対する抵抗性」が増します。抵抗性が増すのであって、「むし歯にならない」訳ではないので念のため。

「むし歯に対する抵抗性」というキーワードではもうひとつ、フッ化ナトリウムなどのフッ化物の存在が重要です。

歯のエナメル質は、化学的には水溶性です。周囲の環境が良いとカルシウムを取り込み、環境が悪いとカルシウムを放出します。

前にお話した、「水酸基」が「フッ素イオン」と置き換わることにより、水溶性から不溶性に変化して、エナメル質結晶の安定度が増します。

むし歯を作らないためには、「むし歯抵抗性」を上げる方法を患者様と医療者側の二人三脚で実践することです。

次回は、「むし歯抵抗性」の向上を目指してお話したいと思います。

矯正歯科治療とむし歯

今日は、矯正歯科治療とむし歯についてお話したいと思います。

矯正歯科医は、歯科の中でも「矯正以外のことは何も知らない。」と言われる歯科の先生もいらっしゃるようですが、それはお互い様で、歯科の先生は矯正歯科のことを、ご自分の専門レベルではご存じなくて当然です。

また別の項でも触れたいと思いますが、私自身の経歴として、

○福井赤十字病院歯科口腔外科で歯科医師卒後研修指導医

として、歯科医師の先生方と接しています。また、

○大垣女子短期大学歯科衛生科で助教授

として教鞭をとっていました。ここでは、「歯科予防処置」、「保健指導」もチーフとして他の教員の先生方とともに担当していました。

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睡眠と歯科のかかわり

 

 

「睡眠と歯科のかかわり」というタイトルで、寄稿しました。

SAS-net の中からPDF形式で閲覧できます。睡眠医療になぜ歯科が?と思われた方。ぜひ、ご高覧いただけたらと思います。

 

http://www.kaimin-life.jp/img/freepaper/pdf/neruzo_vol05.pdf

ブラウザでも閲覧できます。

http://www.kaimin-life.jp/column/23.html

岐阜市金宝町2-4 入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文 歯ならび・顎関節症・歯科矯正・睡眠時無呼吸症マウスピース(スリープスプリント)ご相談下さい。

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

 

スリープスプリント は昔の呼び方?-今は口腔内装置 睡眠時無呼吸症

閉塞性睡眠時無呼吸症の治療法のひとつとして、口腔内装置(Oral Appliance-OA)を使用する方法があります。かつては、スリープスプリントなどと呼ばれていましたが、日本睡眠歯科学会-口腔内装置ガイドライン委員会(入江もお手伝いさせて頂きました)では、口腔内装置(Oral Appliance-OA)と呼ぶように、統一見解を出しています。混乱される患者様がいらっしゃいますので、改めてご案内したいと思います。 なお、CPAPになじめない方、出張・旅行時の代替に、CPAP との併用など、口腔内装置の使い方など、お気軽にご相談ください。

こちらも、口腔内装置(スリープスプリント)の情報です。

http://www.kaimin-life.jp/column/23.html

岐阜市金宝町2-4 入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

小児のいびき・睡眠時無呼吸症  (睡眠呼吸障害-閉塞性睡眠時無呼吸・低呼吸症)

 

 

小児の睡眠時無呼吸症、頻度に関してはいくつか報告がありますが、少なくとも一定の割合で存在すると考えます。

小児閉塞性睡眠時無呼吸症に対する治療は、

1)耳鼻科的治療

2)矯正歯科的治療

の2つの方法が海外では標準とされています。

 

大人と基準が違う!こどものいびき・睡眠時無呼吸症

 

こどもの睡眠時無呼吸症は、成人の場合と大きく異なります。例えば、

1)成人は10秒以上の呼吸停止で1回と判定しますが、小児の場合は2呼吸分の時間呼吸が止まったら1回と判定します。

2)小児の場合、上記の判定で1時間あたり1回以上無呼吸・低呼吸がみられたら睡眠時無呼吸症と診断することができます。(ICSD:3 の基準を適用)成人では、5回/時間以上。

わが国の保険制度では、CPAP適応症例は20回/時間以上であることを考えると、いかに成人とは異なるかがご理解頂けると思います。

小児睡眠時無呼吸症は、

学校での問題行動、学業成績にも重大な影響を与えることが知られています。

(米国小児科学会誌ーSleep Disordered Breathing and Academic Performance:A Meta-analysis: Barbara Galland, PhD, Karen Spruyt, PhD, Patrick Dawes, MBChB, FRCSd, Philippa S. McDowall, PhD, Dawn Elder,  MBChB, FRACP, PhDe,  Elizabeth Schaughency, PhD:  PEDIATRICS Volume 136, number 4, October 2015

時として、ADHD(多動・注意欠陥症)と間違えられることもあります。

お子様の、いびき寝相が悪い寝起きが悪い昼間の眠気夜尿症、妙にテンションが高かったり突然怒りっぽくなるなどの症状が見られたら、小児睡眠障害に詳しい先生の診察を受けることをお勧めします。もちろん、当院(入江クリニック)にご相談いただけます。

*「いびき」は睡眠時無呼吸症と共に見られる症状(随伴症)として、知られています。

岐阜市金宝町2-4 入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

睡眠時無呼吸症候群」という病気、最近では「睡眠時無呼吸症」と呼ばれ、「症候群」という言葉を使わなくなってきました。入江クリニックのホームページも、「睡眠時無呼吸症」に変更すべくリクエストを出しています。これは、睡眠呼吸障害の知見がより蓄積された結果と言えるでしょう。