矯正歯科治療とむし歯 その2
前項で、むし歯の成り立ちについてお話をしました。
もう少しお話を続けます。歯のカルシウム貯金のお話をしましたが、歯が生えた直後のカルシウム貯金は非常に少ない状態です。これが、唾液中のカルシウム等を取り込んで次第にカルシウム貯金残高が大きくなり、「むし歯に対する抵抗性」が増します。抵抗性が増すのであって、「むし歯にならない」訳ではないので念のため。
「むし歯に対する抵抗性」というキーワードではもうひとつ、フッ化ナトリウムなどのフッ化物の存在が重要です。
歯のエナメル質は、化学的には水溶性です。周囲の環境が良いとカルシウムを取り込み、環境が悪いとカルシウムを放出します。
前にお話した、「水酸基」が「フッ素イオン」と置き換わることにより、水溶性から不溶性に変化して、エナメル質結晶の安定度が増します。
むし歯を作らないためには、「むし歯抵抗性」を上げる方法を患者様と医療者側の二人三脚で実践することです。
次回は、「むし歯抵抗性」の向上を目指してお話したいと思います。
投稿日:2016年10月5日 (Comment : 0)カテゴリ-おとなの矯正(長期出張、ブライダル etc.),すべて,中学生の矯正,咬合誘導,大学生の矯正(就職活動に向けて),子どもの矯正(3歳~就学前),子どもの矯正(小学校中学年),子どもの矯正(小学校低学年),子どもの矯正(小学校高学年),矯正歯科(歯科矯正学),高校生の矯正
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