矯正歯科(歯科矯正学)

歯列矯正・矯正歯科・歯科矯正・はならび矯正

今日は、タイトル通り、歯列矯正矯正歯科歯科矯正はならび矯正という言葉です。 大学院博士課程時代の恩師である歯科矯正学主任教授-大学病院長が「歯列矯正」という言葉と「歯牙」という言葉を使わないように強く指導されました。 「歯牙」については、人の歯は「牙-きば」ではない!と、だから「歯」と呼ぶように。論文の手直しが入るところです。 いわゆる矯正について、医療法の標榜科目としては「矯正歯科」です。 英語では「Orthodontics」、「Orthodontia」とも言います。語源はラテン語でしょうか? 骨のあるいは硬組織の、という意味の接頭語 + odont-口腔のという意味の接尾語

=Orthodontics(矯正歯科)

ちなみに、整形外科はOrthopedicsまたはOrthopedic Surgeryといいます。と、いうことは・・・、矯正歯科は「口腔領域の整形外科」?という考え方もできると考えます。当時の主任教授のライフワークは自ら「歯軋り」とよく聞きました。現鹿児島大学歯科矯正学教授の宮脇先生は、睡眠中の胃液の逆流が歯ぎしりの原因ということを発見、内科の教科書にも矯正歯科医の発見が載っています。 私たちが日常矯正歯科臨床で行う、「筋機能訓練」Oral Myofunctional Thearapy何だか、整形外科的な要素を含んでいますね。。。 私自身、大学の研究では筋電図を見てました。

インビザライン  連続したマウスピースを使用したはならび矯正

インビザライン装着画像:入江クリニック症例写真
インビザライン装着例-入江クリニック症例写真

 

今回は、マウスピース矯正の中で、インビザラインについてのお話です。

岐阜(名古屋)地区では、最も早い時期に導入したクリニックであると思っています。日本に導入される前から、アメリカから引っ越してこられた方のインビザラインのFollowをしていた経緯もあります。 「インビザライン」は、アラインテクノロジー社の商標名(商品名)です。 「歯に最適な力を加えると、その歯が移動する」という矯正の考え方は変わらず、その力の発揮方法がワイヤーを用いた矯正と違うだけで、矯正歯科治療であることに変わりはありません。「夢の矯正装置」か!?、私も当初は思いましたが・・・。 この特徴としては、「クリンチェック」と呼ばれるシュミレーションシステムを用いて、2週間ごと治療完了までのすべての歯の動きをデザイン・検証します。

非常に時間のかかる作業で、(頭が煮え詰まって!)日を変えて検証することもあります。

インビザライン矯正は簡便な矯正歯科治療と思われがちですが、エッジワイズ法などのワイヤー矯正が完璧にできる矯正歯科医が、行うべき治療と考えます。ひとつの治療方法しか持たずに、治療を始めることは非常に危なっかしいことだと思います。例えていうと、腹腔鏡手術をする際に開腹手術もできる体勢を整えるということでしょうか?

インビザラインお膝元のアメリカでは、クリンチェックを代行するドクターもいます。伝聞情報ですが、500ドルはするそうです。これも、難しさを象徴する一例と言えそうです。

岐阜市金宝町2-4岐阜のはならび矯正歯科入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医岐阜・愛知(名古屋)の歯科矯正・インビザライン・睡眠時無呼吸症マウスピース

 

睡眠と歯科のかかわり

 

 

「睡眠と歯科のかかわり」というタイトルで、寄稿しました。

SAS-net の中からPDF形式で閲覧できます。睡眠医療になぜ歯科が?と思われた方。ぜひ、ご高覧いただけたらと思います。

 

http://www.kaimin-life.jp/img/freepaper/pdf/neruzo_vol05.pdf

ブラウザでも閲覧できます。

http://www.kaimin-life.jp/column/23.html

岐阜市金宝町2-4 入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文 歯ならび・顎関節症・歯科矯正・睡眠時無呼吸症マウスピース(スリープスプリント)ご相談下さい。

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

 

歯科矯正装置ー取り外し可能なもの・はずせないもの

矯正歯科(はならび)治療で使われる装置は、大きく分けてご自身で取り外しが可能なものと、ご自身では取り外しのできない(もちろん最終的には撤去します!)タイプのものがあります。
どちらの装置が優れているか・・・、という話になると、
「どちらも、有意義な矯正装置です。」
とお答えしています。
これは、その方の、
①症状
②年齢・性別(女性は男性に比べて1~2年成長が早く始まる)
③性格・気質(早い話がその矯正歯科装置との相性の良し悪しです)
などを熟慮して、どのタイプの矯正装置にするか決定します。望ましくないことですが、その治療を担当される先生の得意・不得意や、そもそもその矯正装置でしか治療ができないという場合もあるでしょう。それでは、治療の結果も限定的となる可能性が否定できません。
歯の表面に器具を付けてワイヤーを通す装置だけが矯正ではありません。
また、床矯正装置だけで全ての方の治療が完了するわけでもありまん。
時として、小学生のお子様で、比較的シンプルな固定式矯正装置ですが、毎回の診察日、矯正装置をバラバラに壊してこられる方がいらっしゃいました。
1歳違いの弟君も同じ装置を使用しましたが、短期間で相当の良く治ってきています。
やむを得ず、第二案として取り外し可能な床矯正装置を使用することになりました。
ところが、弟君みたいなよい結果が得られません。(おそらく装着時間が短すぎるのだと思うのですが・・・)

「やっぱり、以前の装置に戻してもらえませんか?」

おうちの方ともども、相談を受けました。
ちょうど、片方の乳歯の奥歯(第二乳臼歯)が抜けたところで、また永久歯(第一大臼歯)は生える途中で装置の固定元として使用できず、現在の装置を引き続き使ってもらうしかありません。ご要望にお答えできず残念ですが、これが矯正歯科治療の難しいところでしょうか?
治療のモチベーションを維持する為に、もちろんできる限りの協力をしていることは言うまでもありません。

矯正歯科治療は、患者様と一緒に協力し進めていくものだと、改めて実感しました。

岐阜市金宝町2-4 岐阜のはならび 矯正歯科入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

岐阜・愛知(名古屋)の歯科矯正・睡眠時無呼吸症マウスピース

小児のいびき・睡眠時無呼吸症  (睡眠呼吸障害-閉塞性睡眠時無呼吸・低呼吸症)

 

 

小児の睡眠時無呼吸症、頻度に関してはいくつか報告がありますが、少なくとも一定の割合で存在すると考えます。

小児閉塞性睡眠時無呼吸症に対する治療は、

1)耳鼻科的治療

2)矯正歯科的治療

の2つの方法が海外では標準とされています。

 

大人と基準が違う!こどものいびき・睡眠時無呼吸症

 

こどもの睡眠時無呼吸症は、成人の場合と大きく異なります。例えば、

1)成人は10秒以上の呼吸停止で1回と判定しますが、小児の場合は2呼吸分の時間呼吸が止まったら1回と判定します。

2)小児の場合、上記の判定で1時間あたり1回以上無呼吸・低呼吸がみられたら睡眠時無呼吸症と診断することができます。(ICSD:3 の基準を適用)成人では、5回/時間以上。

わが国の保険制度では、CPAP適応症例は20回/時間以上であることを考えると、いかに成人とは異なるかがご理解頂けると思います。

小児睡眠時無呼吸症は、

学校での問題行動、学業成績にも重大な影響を与えることが知られています。

(米国小児科学会誌ーSleep Disordered Breathing and Academic Performance:A Meta-analysis: Barbara Galland, PhD, Karen Spruyt, PhD, Patrick Dawes, MBChB, FRCSd, Philippa S. McDowall, PhD, Dawn Elder,  MBChB, FRACP, PhDe,  Elizabeth Schaughency, PhD:  PEDIATRICS Volume 136, number 4, October 2015

時として、ADHD(多動・注意欠陥症)と間違えられることもあります。

お子様の、いびき寝相が悪い寝起きが悪い昼間の眠気夜尿症、妙にテンションが高かったり突然怒りっぽくなるなどの症状が見られたら、小児睡眠障害に詳しい先生の診察を受けることをお勧めします。もちろん、当院(入江クリニック)にご相談いただけます。

*「いびき」は睡眠時無呼吸症と共に見られる症状(随伴症)として、知られています。

岐阜市金宝町2-4 入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

3歳からの矯正

 

おかげさまで、長いこと矯正歯科医をやっていると、うれしいこともあります。

大学病院時代の患者さまが、お子様を連れて来られてます。お父様は受け口の症状を治療しましたが、2歳5ヵ月のお嬢様(Mちゃん)も既に反対咬合(受け口)の症状がみられ通院されています。またしても親子2代にわたる患者様です。

それも、岐阜市近郊、愛知・名古屋ではなく高山からお越しいただいています。

約1年かけて、マウスピースを装着してもらって現在では全く症状は見られなくなっています。今後は、経過観察を続けていきます。

早めの受診が、良い結果をもたらす良い例だと思います。

確かに、私が学生の頃、歯科矯正学の講義で乳歯歯列を治療しても永久歯がキレイになるとは限らないので臨床的意義は大きくないと習いました。

しかしながら最近は、歯ならびが悪くなる原因に着目し、その原因を治療することにより将来の永久歯がよりよい場所に生えてくるという観点から早い時期に治療関与することが多くなってきています。

それに対応する口腔内装置も開発されています。最近は、塾やお稽古ごとでお子様方も大変忙しいようで、可能な限り早く治療を開始する意義はあると考えます。

Mちゃん、これからも一緒にがんばっていこうね!

岐阜市金宝町2-4 入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文

矯正の開始時期:3才から 反対咬合(受け口)