歯科矯正装置ー取り外し可能なもの・はずせないもの

矯正歯科(はならび)治療で使われる装置は、大きく分けてご自身で取り外しが可能なものと、ご自身では取り外しのできない(もちろん最終的には撤去します!)タイプのものがあります。
どちらの装置が優れているか・・・、という話になると、
「どちらも、有意義な矯正装置です。」
とお答えしています。
これは、その方の、
①症状
②年齢・性別(女性は男性に比べて1~2年成長が早く始まる)
③性格・気質(早い話がその矯正歯科装置との相性の良し悪しです)
などを熟慮して、どのタイプの矯正装置にするか決定します。望ましくないことですが、その治療を担当される先生の得意・不得意や、そもそもその矯正装置でしか治療ができないという場合もあるでしょう。それでは、治療の結果も限定的となる可能性が否定できません。
歯の表面に器具を付けてワイヤーを通す装置だけが矯正ではありません。
また、床矯正装置だけで全ての方の治療が完了するわけでもありまん。
時として、小学生のお子様で、比較的シンプルな固定式矯正装置ですが、毎回の診察日、矯正装置をバラバラに壊してこられる方がいらっしゃいました。
1歳違いの弟君も同じ装置を使用しましたが、短期間で相当の良く治ってきています。
やむを得ず、第二案として取り外し可能な床矯正装置を使用することになりました。
ところが、弟君みたいなよい結果が得られません。(おそらく装着時間が短すぎるのだと思うのですが・・・)

「やっぱり、以前の装置に戻してもらえませんか?」

おうちの方ともども、相談を受けました。
ちょうど、片方の乳歯の奥歯(第二乳臼歯)が抜けたところで、また永久歯(第一大臼歯)は生える途中で装置の固定元として使用できず、現在の装置を引き続き使ってもらうしかありません。ご要望にお答えできず残念ですが、これが矯正歯科治療の難しいところでしょうか?
治療のモチベーションを維持する為に、もちろんできる限りの協力をしていることは言うまでもありません。

矯正歯科治療は、患者様と一緒に協力し進めていくものだと、改めて実感しました。

岐阜市金宝町2-4 岐阜のはならび 矯正歯科入江クリニック 矯正歯科医師 入江 道文

日本睡眠学会認定歯科医 日本矯正歯科学会認定医 日本抗加齢医学会専門医

岐阜・愛知(名古屋)の歯科矯正・睡眠時無呼吸症マウスピース

投稿日:2016年7月27日 (Comment : 0)
カテゴリ-ドクターのつぶやき,子どもの矯正(小学校中学年),子どもの矯正(小学校低学年),矯正歯科(歯科矯正学)

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